新・時の軌跡~yassuiのブログ~

旅の話、飯の話、リビドーの話。

後編

小学6年の夏休み

というと中学受験をした人はどんなことを思い出すのだろう?

僕は志望校もかなり漠然としたまま、N能研から与えられた課題に打ち込み、それなりにハードなスケジュールをこなしていた。

今思い出すと僕の勉強は全て受け身で、意欲的に自分から勉強していたとは言えなかったと思う。

女の子とどう付き合うかなんてよくわからなかった上に夏休みという学校に行かない時期に彼女とどう関係を持つかなんて考える暇もなく毎日が過ぎていった。

そして気が付くと夏は終わっていた。久々の学校だ、あの子は元気でいるかな?なんて軽い気持ちで登校すると、彼女の態度は一変していた。

会話をしてもどこかぎこちなく、前のように一緒にいることも自然に少なくなっていった。

今考えると、夏休みという小学生にとって1番自由な気分を満喫できる日に一度も声をかけなかったというのはかなりヒドい行為で、しっかりとした形で謝らなくてはならないところだが無知なるかな、当時の僕は彼女の態度が硬化した原因を全くわからず、日々自宅で憤りながら悶々とマスターベーションにふけっていた(最悪だ、俺)

結局気まずい関係は卒業まで続き(受験の前日にひとこと励ましの言葉をいただいたが)関係は自然消滅に至ってしまった。

卒業後ある女友達から聞いた話によると、夏休み彼女は僕のコンタクトがないことに相当悩んでいたらしい。

その話を聞いてから、小6の夏休みを思い出すと、大好きだった彼女を無自覚に傷付けたことへの罪悪感に襲われる。

彼女とはときおり開かれる同窓会で顔を見掛けることがあるが、離れた距離を縮めることが未だにできずにいる。彼女は昔の好きだったところをそのままに、ますます魅力的に成長していたが、ごめんねのひとことが言えなかった…

受け身であってはならない、というのは勉強面でも野球の面でも、僕の課題で有り続けている…

秋の匂いを感じる風の吹く夜のぼやきでした