新・時の軌跡~yassuiのブログ~

旅の話、飯の話、リビドーの話。

ガンダム

おととい買ったガンダムのプラモを組み立てつつ思った。ガンダム=オタクっぽい=キモい…

のわぁあっ!おい!ガンダムはキモい、ヲタだとかいうそこの君、今日はガンダムが単にオタッキーな方々のおもちゃに終わらぬ所以を語るぞおい!

簡単なストーリーを説明しよう。未来のお話。人類が増え過ぎた人口を宇宙に移民させるようになって半世紀。人類は数百個のスペースコロニーという円筒の空間で暮らしていた。宇宙世紀0079、地球から最も遠い宇宙都市サイド3はジオン公国を名乗り、地球連邦に独立戦争を挑んできた。これは宇宙生まれの人々、スペースノイドと、彼らを配属し、権利を認めない地球人との戦いともいえる(らしい)1ヵ月余りの戦いでジオンと連邦は総人口の半分を失い、人々は自らの行為に恐怖した…

そしてザクをはじめとするモビルスーツの登場となる。最初にモビルスーツ、ザクの量産化に成功したジオンは優勢となるが、ジオンのザビ家王室内で陰謀のうずまく政権争いが起こり内部分裂化、最終的にはモビルスーツの量産化に追い付いた連邦が一気に勝利を決めることとなる。

ガンダムは、勝利を決定づけることとなったモビルスーツ(以下MS)ジムのプロトタイプで、圧倒的な破壊力、機動力、防御力を誇る伝説的MSである。

物語は連邦がガンダムを極秘開発したところから始まる。主人公のアムロガンダムの開発主任を父に持つ少年。しかし彼の住むコロニーをザクが強襲する。ジオンの目的は開発計画の偵察だった。暴れまくり、コロニーを破壊するザクに怒りを燃やしたアムロは連邦のトラックから剥き出しになったガンダムに気付く。

父のコンピュータをのぞき見してその存在を知っていた彼はガンダムに乗り込みザクを撃破する…。

彼はガンダムを乗りこなすようになり、ニュータイプ(特殊な空間把握能力などを持つエスパー的人間)として覚醒していく。そして戦争を戦い抜き、様々な悲劇を体験しながら成長していく。

この作品の何がオタクと呼ばれる人々を熱狂させるのか。まず個性的なロボット群。鉄人28号などと比べればガンダムは見た目も武装も明らかにカッコよく、ジオンのMSも実にバリエーション豊か。

あとデータ設定。それぞれのMSの細かい設定、世界背景、脇役のマシンなど、サンダーバードとは較べものにならない情報量がオタクの知識欲を満足させる。

そして媚薬的な効果のあるセリフ。「僕をぶったな、親父にだってぶたれたことないのに!」「ジーク・ジオン!」などのセリフはあまりに有名。

さらにアムロの最大のライバルとなるシャア(この名前は聞いたことがあるのでは?)のセリフは不思議なほど読者を魅了する。「認めたくないものだな、自分自身の若さ故のあやまちというものを…」「見せてもらおうか、連邦のMSの実力とやらを!」「勝利の栄光を、君に!」などつねに余裕をもち、クールに決めるシャアは実はアムロをはるかに凌ぐ人気キャラだったり。

そして個人的なガンダム評。生と死の同一性、人間の欲望と狡猾さ、差別被差別など実社会の丸写しを、主人公の子供から大人への成長を描きながら表現している(エヴァよりはえぐくないけど)一種仮想現実的に捉らえられるほど厚みのある設定、世界観なので、ファンタジーとして楽しむことも可能。テレビ版だとMSの格闘シーンに目をとられがちだがマンガ版(現在刊行中。THE ORIGINっていう名前で)だと様々な人間模様が読み込みやすくなっている。おすすめ。

とここまで書いた僕を白い目で眺める人が多数いそうだな…いいんだよっとにかく面白いんだから!!(結局僕もヲタだったのか…!?)