新・時の軌跡~yassuiのブログ~

旅の話、飯の話、リビドーの話。

なぜ男はコレクションするのか?



男はしばしばコレクションに凝るものだ。



わかりやすいアニメや鉄道などのオタクの例にとどまらず、なにかしら物に思い入れがあって、それらがズラっと並んだ時の幸福感が生き甲斐になっている、という性質を持つ人は多い。横浜にあるブリキのおもちゃ博物館なんてそれの最たるものだろうが、小さい頃のオモチャに始まり、マンガだったりCDだったりミニチュアだったりと、男はなにかしらコンプリートしたがる。「ホビー」という分野の需要もおそらくは大半が男によるものではないだろうか。



我が家で言えば父親も僕もその類の人間に入るのだろう。父親はスターウォーズ関連のフィギュアや昔のアメリカ文化のグッズ、スポーツカーの模型なんかを部屋に並べる。それでもかなり部屋に置くのは自粛しているようで、ブロードウェイに足を運んでは物欲しそうな顔をするものの母親からの苦情を浴びることを考えて購入を控えるようだ。

そんな父親の例に漏れず僕も比較的コレクション好きで、漫画や古本、プラモや土産物のキーホルダーなど、コレクションと呼ぶほどには至らないかもしれないが、いくつかの愛蔵品を部屋に陳列している。

かつては母親に捨てられては集め、自分で捨てるように勧告されては抵抗を決め込んでいるうちにどうやら何も言われなくなったが。



そんなこと言ったら女だってコレクションするじゃないか、アクセサリとか化粧品とか服とか・・・とかいうのもちょっと頭に浮かぶがそれとこれとはどうも違う気がするのだ。

そう、男がコレクションしたがるものというのは部屋に置いて眺めるもの、または「利用価値」が低いものが多い。女がコレクションしたがるものは自分の身につけるもの、自分がよく使用するものが多い。



では男はなぜ利用価値のないものを集めてしまうのか??

それは男にとってコレクションが自分の内的な世界のカケラ、自分の延長線に当たるだからではないだろうか。自分の内面に影響を与えた外的要素(それが鉄道模型であるかトレカであるか古本であるか雑貨に当たるかはわからないが)を愛し、それらを目に見える形としてとどめておくことの幸せ、それが男が物をコレクションしたがる理由ではないだろうかと僕は考える。だからこそ時に男は自分の部屋=自分の世界と捉え、なにかと置き物や置き方に凝るのかもしれない。



一方で、しばしば女は男の収集する物共にしばしば違和感を覚えるらしい。今でこそなかば諦念を含んだ視線で男性陣の部屋を眺める我が家の女性陣も、昔はもっとなにかしら物を減らすように要請していた。しかしそれにまつわる思い入れをしばしば語る内、どうやら収集好きな僕の性質を理解とはいかないまでも容認はしたようだ。



まあ要するに、男は外の社会でいろんな世界観、価値観に触れながコミュニケーションをとりつつも、自分の部屋に帰ってきた時くらいは自分の好きな世界にゆっくり浸かっていたい、という感じなのでしょうかね。