新・時の軌跡~yassuiのブログ~

旅の話、飯の話、リビドーの話。

シューカツの違和感

企業の採用活動開始の鐘が鳴り、早3日が経ち、10回ほどの面接を経験した。



今日昼食をかきこみながら友人に



「就活リア充がきもいとか言ってた俺の末路がこれだよ!!」



というメールを送って気がついたが、確かに完全にレールに乗せられているのである。もしくはなんとなく乗っちゃったというか。



シューカツを終えた友人がミクシィの日記で「詭弁構築力が大事」と言っていた。就活本でもセミナーでも、大学の就職課でも言われないことだが、まさにそれが本質であると感じてやまない。

つまり、面接官が求めるであろう人材像を予測し、その人材を印象付ける経験談を自分の経験の中から無理矢理探してきたり作り上げるのである。経験のスケールの大きさは関係なく、自分の人間性を伝えられることが大切だと思う。



ここまで面接を受けてきて、入社後特殊な能力を発揮する職種以外の場合、企業が採用面接を受けに来る学生に求めていることは主に3つのような気がしている。



?コミュニケーション能力

?リーダーシップ

?会社への熱意



?面接官が知りたいのは、面接の場での受け答えの雰囲気に加えて、その学生が普段集団の中でどのようなコミュニケーションを取っているかという点だと思っている。

だから、仲間と意見が対立した時はどうしますか?とか、あなたが人に何かを伝えるにあたって大切にしている点は何ですか?といった質問がどの会社でも鉄板なのだと思う。

よって、「相手のことを思いやり、意見を受け止め咀嚼していることをなんらかの形で伝えた上で、自分の意見を言う」とか、「言葉で伝えるだけでなく人格で伝えることを意識している」とか、そういった結論を導くエピソードにウケがいいのだと思う。



?企業が新入社員を取るのは、退職する人間がいる一方で新しい人間を入れて事業を存続させていくからというだけでなく、将来的にその社員が会社にイノベーションを与えることを期待しているからだと考えている。当然ながら会社は人の集合体であり、イノベーションのためには自然と集合体を導くリーダーシップが必要となる。リーダーシップは長期的な視点で見たとき以外にも重要な要素だけど。

よって、問題意識を持ち、リーダーシップをとって何かを変えた経験、その中で、周囲のモチベーションを引っ張りながら成し遂げた経験などにウケがいい気がする。



?会社への熱意とは、ただその会社のファンになって

「ホレホレ、こんなことも知ってまっせ!!」

と感情的なマニアアピールをすることではなく、現在の会社の事業や、そこから導かれる可能性のある将来、社会から求められているその会社の役割、競合他社の情報など客観的要素を踏まえて、入社直後の現実的なビジョンとなりたい将来像を伝えつつ「私は御社に入りたいです」と論理的に語れることが第一。

その上で、その会社と自分との関わりが伝えられる原体験的なエピソードや、人の魅力などを付け加えるといい気がしている。論理と感性のバランスって本当に絶妙ですね。





今日某エネルギー企業のグループ面接の学生は意気揚々とT大、K大と大学名を名乗り、グローバル事業への熱い思いを語り、自分が学生時代頑張ってきたことへの「思い」を述べていた。しかし、皆学生時代頑張ったことを語る上でエピソードへの落とし込みが十分でなく、志望動機を言う時も企業のパンフレット的な情報のみに視点が集まっており、業界や社会の中での現実を見た上で語れていないという共通点があった。



その後の、その企業の将来性を語れ、というお題でのGDでも企業研究や特性の把握が甘く、論が浮遊してなかなか進まなかったため少々強引に僕がまとめてしまった。





最初学歴を聞いてしり込みしたものの、言っちゃ悪いが周りにいたのは実際はじゃがいもだったということである。

その会社からさっき電話がきてそういった雑感がやや確信に変わった。

大学入って以降、学歴じゃない、ということを肌で感じることができた経験は初めてであり、なんだか胸の中がすっとした。





ただ、この詭弁というのは、ある程度の経験、コンピテンシーがない限り必ず糸がほつれることとなる。何があってこうなり、結果こうなったというエピソードは捏造できても、そこで生じた感情や自分の価値観の変化まではそうそう再現することができないからだ。

なんだかんだいって経験と、それに関してどれだけ自分が考えながら取り組んできたか、その積み重ねこそが採用面接において最高の語り部となってくれるのではないかというのも、最近思うところである。













でも、こういったことを連日続けていると、いろいろな意味で非常にキモチワルクなるので、さっさとシューカツ終わらせたいと思ってるのであります。