におい
今日は久々にバイトが休みの休日だったが、やったことといえば昼下がりにむくむくと起き出して近所のラーメン屋に行ったくらい。
まさにクソ野郎である。
クソ野郎にも五感はある。
ふと、ラーメン屋に赴く途中で甘美な香りが脳を揺らした。
金木犀である。
手帳の日付だけで季節の移り変わりを感じるのは難しいものだが、こういった匂いは月日の流れをダイレクトに体に教え込んでくれる。
また、久々に祖父の仏壇に線香をあげた。
もうじき一周忌が訪れるが、その儀式が単なる予定としてではなく、なんだか肉感をもったものとして感じられた。
毎日を空虚なものにしないためには、嗅覚に限らず、案外こういった五感を刺激する要素を意図的に加えることが大事なのではないかと、思った。