亀甲縛り
昨日大阪から内定者の友達が来年からの部屋探しに来るっていきなりメールがきたんで、会社からの課題とゼミのプレゼンで体が千切れそうだったんだけどホイホイとついていって、夜に新宿の白木屋で男4人で飲んだわけなんですね。
12月とはいえ不景気の月曜日は店内ガラガラ。50メートル先まで見渡せるレベルだったはずなのに・・・
僕らは女6人くらいで飲んでいるテーブルのとなりに通された。
1日中歩きづめだったため、やっと座れるといった安堵感が僕らを包んだ。
「あー、今日はまったり飲めそうだな」
「最近100人規模の飲み会が多かったからな、こういうのがいいよね」
「うん、今日回った中でどの街が一番住みやすいと思った??」
「そうそう、亀甲縛り!!!」
・・・!?
その瞬間、場が凍りついた。
「えー、そんなんやっちゃうの?」
「でもね、案外縛られるのってキモチいいって!なんていうの?壁を越えれば新しい世界が見えたみたいな」
「でもそれってソフトSMの域を越えてない?」
「ソフトとかさ、甘すぎるでしょ!」
今女子会というものが盛り上がっており、男子の前では語れない話題で大盛り上がりするという都市伝説はしばしば耳にしていたが、その幻に僕らは遭遇してしまったのだった。
沈黙する僕ら。
とにかく話題を作って何か話そうとするも、すぐに隣のテーブルの妖気が漂い、建設的なトークの成立を許さない。
「でもさ、5年目の人に聞いたんだけど、家賃8万5千円でも厳しいらしいよ」
「うちの会社の給料のショボさがうかがえるよね・・・」
「てか社会人になったら付き合いの店のレベルとか上がってさ、支出も増えるから一年目二年目から一人暮らしキツくね?」
「あー、まさかの転勤とかあるかな。。」
「えー、剃られちゃったわけ?」
「そう、でもまたすぐ生えかけてきて、今イタいんだけど。まあお返しにこっちも剃り返してやったけどね」
「え、マジで?それってキモすぎじゃない?」
「それがね、意外とカワイイんだよ?剃られる側になったら恥ずかしがっちゃって。でも互いにあたるとじょりじょりして痛いかな」
魔じゃ、魔がひそんでおる!!
その後もお耳ダンボにして聞き耳を立てる僕らをよそに、外人とのプレイや、男年表を作ろうという話、生理と性欲について、三股の話など、修羅どもの酒宴はひたすら続いたのであった。
・・・そしてゼミのプレゼンがやべえ