バチコンを悼んで
今年、僕の母校の野球部は、近年まれに見る活躍を見せ、結局東東京ベスト16に輝いた。
この日記にも書いたとおり、試合も見に行った。
その時、中学から6年間同じチームで野球をやった男が言った。
「応援席でバチコンが隣にいないのが嘘みたいだ」
と。
そのとき僕は、あえて平然と会話を切った
「ああ、嘘みたいだ」
とただそれだけ。
それ以上会話を交わせば何かがこみ上げてきてしまうのがわかっていたから。
バチコンとは、かつて野球部を愛していた名教師だった。かつて。
彼は下記日記にあるように、こんな暑い夏の日、突然姿を消してしまった。
http://blog.goo.ne.jp/kaijo_one/e/ac18926c2230405db19ba7b9c1bcd76e
日記にある通り、バチコン自身は07年からいなくなってしまった。
でも、ただ。
暑い時も寒い時も、野球部の練習をじっと見守ってくれていたバチコンに今の野球部の快進撃を見せてあげられたら。
それを酒の肴に飲めたら。
そんなことを考えるとただ胸が張り裂けそうになる。
こんな暑い夏が来ると、ただ。
どんな場所でも、最後に笑顔でいられる人間は、人を愛することができる人間だと、
ばちこんはそう教えてくれた。
今でも僕はそう思っているし、そう思い続けられることが、バチコンへの何よりの恩返しだと
勝手に思っている。
どんなに強がっていても、時には忘れていても。
こういう暑い日はバチコンの声が聞きたくなる。
「負けるなやすい!バチコンはやすいの応援団だ!」
って。