新・時の軌跡~yassuiのブログ~

旅の話、飯の話、リビドーの話。

長いような短いような最近の僕の一日

僕は6時半に眠りを一度破られる。

TVのニュースがオートでつくようになっているからだ。

怠惰な僕はニュースを聞き流しながら30分ほど二度寝する。



いい加減にころ合いになると僕は眠気覚ましを兼ねてシャワーに入る。

寝汗を流しながら目を覚ますことのできるシャワーは一日のスタートにはうってつけだ。

ヒゲを毎日剃る習慣がついた点は社会人になって唯一らしくなったところだろうか。

しかし毎日裸になる度、日ごとに付くぜい肉が気になってしょうがない。



風呂からあがるとご飯をレンジで解凍して納豆ご飯かお茶漬けがデフォルト。

だいたいニュースは天気予報や特集になってしまっている。

僕はNHKのニュースしか基本的には見ない。女子アナの話についていけないのは残念なんだが、エンジンのかかっていない脳みそは、CMや芸能ニュース付きのニュースは少々もてあます。



どんなに忙しくても食器は必ず洗って、水筒に氷を詰めて、麦茶を入れる。カバンが少々重くなるが、放っておけば会社で2本も3本もお茶を買ってしまう。一週間で2000円、一か月で8000円。飲み会に二回いける。

部屋に戻ってスーツを着る。クールビズに慣れ切ってしまいジャケットを着るのがおっくうで仕方がない。

ゲゲゲの女房が始まるか始まらないかの瞬間に家を出る。



自転車をこぎながら駅へ向かう。

思えば学生時代にバイトをしていたころと比べると二時間、一時間遅い出発だ。

週5日働いた後は必ず2日休みが来るし、社会人とは通勤列車に乗るまでは比較的優雅だな、と思う。

通勤列車に乗るまでは、だ。

朝からおっさんのすし詰めの中に押し込まれるのはかなりの苦痛だ。肉体的苦痛はいい。ただ、本を読むこともままならない精神的苦痛はいかんともしがたいものがある。

オフピーク通勤をして朝型自己研鑽ができるようなエリート社員になりたい・・・のだが明日やろうは馬鹿野郎、ということで今日もモロピーク通勤をしてしまうのだった。



憧れの浜松町には至らず、有楽町で降りて、朝の銀座を横目に見ながら高架下を歩く。やや非日常的な空間である銀座と日比谷を隔てる高架下は、それとは極端に対照的な汚さを纏っている。

通りに面した表向きは一見美しい帝国ホテルも、裏の搬入口の付近にはホルモン屋や安居酒屋が乱立し、朝は淀んだ雰囲気に包まれている。

当初は少々気の滅入る通勤路だったが、大久保に6年間通学した僕はいつの間にか適応を果たしていた。



敷地内に入ると社員証を首から下げる。

いつもこれは僕の時間を拘束する首輪みたいだな、と思うのだが、この首輪を外すと同時に僕は食いっぱぐれるわけで。

そうなると首輪を死守しなくてはならないような気がして(守りといえば守りの発想だが)。

まあそんなことをチラッと考えながら改札のような玄関をくぐりぬける。





会社にはいつも、100メートル先まで聞こえそうなよく通る声で



「おはようございます!!」



と挨拶してくれる守衛さんがいる。

たぶんうちの社員に「いい声の朝の守衛」と聞けば誰しも

「ああ、あの人ね」

と思い出す、そんな存在だと思う。

彼と挨拶を交わすと朝から頑張れる気がしてくる。

彼は間違いなく幸せを社員全体に配っている。とてつもない付加価値を秘めた守衛さんである。

ただ、そんな守衛さんにも挨拶を返さない社員もいる。

疲れていてしかたないような背景があるのかもしれないが、すがすがしい挨拶に返事ができないことは悲しいことだと思う。



部署の部屋に入ると、必ず上司や部長、ラグビー選手の先輩が先に座っている。

「新入社員だから早くこよう!!」

と目論んでいた配属当初は今より45分くらい早く来ていたのだが、それよりも早く彼らは着席していたので僕は諦めた。というより上司や部長はその膨大な事務処理を、誰にも阻害されることのない朝の時間に集中して片づけているわけで、別にそこまで気を使って早く来ることは無いのだ、と説明されたので、今は普通に始業30分前に出社している。

ただ、朝早くから僕たちにもかかわる事務処理をやっていただいている上司に向かってしっかり挨拶をすることだけは心がけている。というか、挨拶は中途半端にするよりしっかりしたほうが自分が気持ちがいい。

さすがノーリスクハイリターン。



始業時間になると、新人で朝礼の司会をやったり、スピーチをしたりする。

朝礼はある職場と無い職場があるが、僕はあったほうがいいと思う。

古典的ではあるが、周知のもっともシンプルかつ効果的な方法だからだ。

メールの周知は時に雑務にうずもれてしまう。やはり人の声が大切だ。



この日比谷での二か月は毎週、毎日担当の受け持つ仕事内容が変わる。

しかも目的は仕事で成績を上げることではなく、組織を理解することであり、週次のプレゼンテーションでその理解度発表と課題提起を行うことだ。

各グループに入ってミッションを担う同期たちを見ると少し焦る。

だが今は目の前にあることをしっかりとこなすことが第一義。

少しでもいいアウトプットを提示することを心がける。



昼にチャイムが鳴ると光の早さで食堂へ移動する。

中学、高校時代は弁当だったため、この、昼飯の待ち遠しさと献立を楽しみにする感じは小学校時代に似ている。

食堂は、同期や他部署の知り合いの方々と接触できる貴重な場所。



午後一の打ち合わせや資料作成ほど眠いものはない。フリスクや指つねり戦法でなんとかしようとするが、最悪洗顔である。しかし大半の場合、週次報告発表の資料作成や、課題図書発表、英語のプレゼン資料作成、上司への週次の自己目標達成度成果報告などのミッションがマルチタスク的に発生するためそこそこ打ち込む間に時間は過ぎる。

なんかやってることが学生みたいだけど。



残業の管理には今の部署は厳しい。だから帰れる時はすぐに会社を飛び出す。





今の部署は終業後の飲み会は少ない。

仕事の付き合いは仕事の付き合い、といった印象を受ける。

ローテ中にいた、週2.3は飲んでいた部署とはかなり違った文化だ。

ということで大半は同期だったり外部の友人と新橋あたりで飲んでいる。

おかげで財布は軽くなるが

「金が尽きるまで人付き合いはしろ」

ということでこのスタンスのままで行こうと思う。

ただ最近もう少し時間を自己研鑽にあてないとクソ野郎で終わる気がしてきた。





早く帰れる時は早く帰・・・らずにゲームセンターに寄る。だけどクイズではもう最上位のランクに上がれないし、ガンダムも常駐しているメンツに勝てない、音ゲーももう一歩上達しない、のでそろそろ卒業かなと思っている。

家に帰ると夕飯を食べて、ニコニコ動画やユーチューブ、ツイッターを見て過ごす。

このスタイルが学生時代から変わっていないけれど決定的な今の僕の人生のカイゼン点だと思う。

そして自己研鑽にいそしんで、目覚まし二台をセットして、眠りに落ちる。

こうやって最近、僕は毎日をねじを巻くように過ごしている。