それは突然、嵐のように
変わりない毎日、味気無い毎日。
日々仕事にのめり込み、みるみる社畜適性を開花させていく自分。
そういったことにしばしの快感すら感じていた自分。
そういって自分の健康をおろそかにする自分がいたのかもしれない。
2/21夜11時半 僕は上司、大上司、大大上司的な人々が集まる飲み会になぜか呼ばれ、焼酎水割り製造マシーンとしての勤務を終えて山手線に揺られ眠気に襲われていた。
「なすの一本漬け！」
「シメさばの炙り！」
「地鶏の鉄板焼き！」
酒のつまみをコールし続け、気を遣いながら話調を合わせていた僕の喉に、かすかな違和感が芽生えた。
「これは…くるな」
帰宅し、まずは早めのパブロン、と黄金の粉末を飲んでから寝た僕は、3日後の悪夢を知る由も無かった。
2/22 喉の違和感は取れない。体調は全く問題ないため仕事はいつも通りこなす。ノー残業デーのため、早く帰宅して寝ようとしたそのとき
「よし、飲みにいくぞ（＾ｖ＾）」
水曜日、金曜日の17時半。まさに逢魔が刻。
まあ、軽い風邪程度いつも酒で治してきたしな…という軽い目算のもと、ビールと焼酎の宴へ列席してしまったのである。
（その後ステーキ丼をシメで注文、さらにそのシメに三田製麺に行った話はまた後日することとしよう）
帰宅した僕は死んだように布団に倒れ込み、自壊するように眠った。
2/23 気分はいつもの二日酔い程度だったため通常通り出社。昼休みには同期の♀にタロット占いなぞをカマし、
「惰性は禁物、迷いを断ち切って新たなスタートを切るがよろし。ということで付き合わない？」
と言って華麗にスルーされたりしていた。
しかし15時以降、軽い違和感程度だった喉の痛みが激化する。
それはもう、なんというか乾燥のひび割れにお湯が染み込むあの痛み。とりあえずのど飴を舐めながら会議を乗り切ろうとするも、唾液を嚥下する度に訪れる脳に染みる痛みに顔をしかめていた。
身の危険を感じた僕は残業をキャンセルし、ポカリを鬼のように買い貯め帰宅した。
しかしこのポカリを飲むのが痛い。あの甘ったるい感じが喉に引っかかってじわじわくるのである。しかし飲んで食わねば病には勝てぬ。
涙を流しながら野菜炒めと白菜とタマネギの味噌汁、ご飯を食べて寝た。
2/24 朝一番で近所の病院を調べ乗り込む。初診のため心配だったが親切な対応で安心する。
「いちおうインフルの検査しておきます？診察のあとでもいいですが時間のロスを考えると先にしておいたほうがよろしいですよ？」
まあ、風邪だろうけど念には念を押してやっておくか。と検査を選択。
そのまま処置室へ連行されて看護婦さんに針金を鼻の穴に突っ込まれる。
「アッーーーーーーーーーーーーーー」
（そんなに奥まで…）
正直、涙出ました。
検査後、待合室で相変わらず喉と格闘していた僕を看護婦さんがすぐ呼びにきて、空いている診察室へ誘導した。
「インフルエンザA型の可能性が強いので、この部屋で待機してください。すぐ医師がきます」
（！？早速の隔離？っていうか検査の結果早！っていうかインフル？マジ引く！）
困惑しながら待つ中医者が登場。そして、カーテン越しに（家政婦は見た！さながら）こちらを見ながらシンプルに告げた。
「インフルエンザですね。タミフル出すので飲んでください。家でゆっくり休んでください。じゃ、お大事に」
もはや突っ込む気力もなく、処方箋片手に薬局へ立ち寄り帰宅。
わー人生初タミフルだー…その前に飯を食わねばならぬorz
喉を食物が通る刺激にいちいち身悶えしながらおかゆを食べて薬を飲んで眠る。
「このままタミフル飲んでイカしたアクションしたらどうしよう？でもちょっとイカしてるかどうかも家族がいないとわからないよね〜。っていうか普段からイカしちゃってる状態かもしれないよね〜？このまま一人で死ぬのかなー寂しいなー」
と朦朧とした意識の中眠りに…落ちることすらままならない喉の痛み！
起きるのである。きっかり２時間おきに。
喉が乾燥して痛みで目覚める→うがいをして痛む→水分補給して痛むという３つのルーチンワーク。
ビールを一気に飲み干せる日はもうこないのではないかと、正気で思った。
その後も熱が9℃後半になったり頭痛でヘッドバンキングしたものの、2/27現在、熱も7℃台に安定して、喉の痛みも全盛期より鎮化。
呻きこそすれ涙を流すことはなくなった。
今週も後半にならないと仕事には復帰できないことは確実だが、ひとつだけ言えることは
「健康マジ大事」
自分の体は自分が一番よく知っている、とかウソだろ。
自分の主観を多少厳しく見たくらいが健康管理にはふさわしいですわ、ホント。病気は地獄。ご自愛くださいますように、とはよくいったもので。
さすが、おみくじで凶引いただけあって今年は年初のノロウイルスといいインフルといい、月１ペースでこんな責め苦に合うのか？
マジ勘弁。
