新・時の軌跡~yassuiのブログ~

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「パズル&ドラゴンズ」そのヒットの要因は?

今年の花粉はきつくないですか?
どうも僕です。

スマートフォン向けゲームアプリ「パズル&ドラゴンズ」(以下、パズドラ)のヒットが止まらない。1月には800万ダウンロード、2月には900万ダウンロードと、ゲームアプリとしては異例のダウンロード数。さらには月商85億ををたたき出すなど、今年度DL数や普及率でスマホの世界を圧倒したLINEに勝るとも劣らない勢いを見せている。


(パズルというシンプルなゲーム性と、特性を駆使することでクリアできる適度な難易度等がヒットの要因だろうか)

むしろLINEがインフラとして浸透しきって、さらにその上に載る付加価値オプションサービスが軌道に乗るまでは収益化に苦心していることを考えると「ネットビジネスで一儲けしよう」とたくらむ輩としてはその特性に注目せざるを得ないところだろう。

ネット上のインタビュー記事やその他サービスの特徴などを見て、パズル&ドラゴンズのヒットの要因をまとめてみよう。
①ゲーム自体の魅力
3つ同じ色のドロップを集めて消すという「ぷよぷよ」に似たシンプルなパズル、モンスターを集めて育成、ダンジョンをクリアしていくという「ポケモン」に似た育成RPGの両方を兼ね備えたゲームが無料で出来る。というのがなにはともあれ最初のヒット要素だろう。
導入から初期までのダンジョンはサクサク遊べるが、一定のレベルまでゲームを進めるとキャラの持つ特性をうまく組み合わせないとクリアが難しくなってくる。ここでそろえなくてはいけないキャラクターも課金で買わなくてはいけない有力キャラではなく、無料で遊べる範囲内で用意できるというところもユーザの離脱率を下げていると思う。


②継続性
継続ログインや、メンテナンスのお詫び、一定ダウンロード数の突破ことで課金と同等のインセンティブをユーザへ付与したり、定期的に新キャラクタや新ダンジョンの追加を行っている。

(普段入手が難しいアイテムを、無料で大盤振る舞い。遊ばなくなったユーザを呼び戻す効果もある)

③適度なソーシャル性、課金要素
近年GREEDeNAといったネットビジネスを専業とする企業がヒットさせてきたソーシャルゲーム。スキマ時間で遊べる手軽さ、ランキングやカスタマイズによって他のユーザとの差異が出せる点、無料で最初は遊べる等の理由で、スマホの普及を追い風に存在感を高めてきた。
しかし実際にやってみれば一定のレベルまでゲームを進めていくと、課金して強力なアイテムやカードを持っている強者にボコボコにされ、そこでゲーム自体を諦めるのか、それとも「ここまでやってきたんだからこいつらに勝ちたい!」とGREE様に貢ぐのかという選択を迫られることとなる。貢さえすれば強力なカードを入手できる確率が上がるので勝ちやすくなる。いわばパチンコやスロットのように射幸心を煽るのに近い構造の遊戯だ。

一方でパズドラのソーシャル要素は助っ人として一人仲間を追加できる「フレンド」の要素だけである。ユーザ同士でバトルをさせたり、有力なキャラやモンスターを金として交換される可能性のあるトレードという要素は無い。
よって人によって「私は無課金でプレイする」「私は短期間で効率よくプレイしたいから課金する」という選択を選びやすいのではないかと思う。

(強力なフレンドを得ると攻略がしやすくなる)

④「運」
社長さんが語っているとおり「運」というかタイミングの要素は非常に大きかったのではないかと思う。どれも焼き直しのガチャガチャ見たいなソーシャルゲームにユーザが辟易していたタイミングで、その手軽さは損なわず、かつ奥深いタイトルをリリースしたところや、スマートフォン自体が普及し、かつLINE等でアプリを用いてコミュニケーションする習慣にユーザが慣れてきたところ等、複数の要素が重なってのヒットであり、「あれがよかったから成功した、次もまたこれでいける」ということは無いということである。

まあいろいろと要素を挙げてみたけれど、会社自体も金を稼ぎまくりたい会社ではなくユーザーフレンドリーなゲームを作りたいというところが今のところ感じられるので、株価の変動なんぞに一喜一憂せず、楽しいパズドラを提供してほしいなあ、という気持ちである。

(しばらくはこいつの登場に狂喜する日々が続きそうだ)