新・時の軌跡~yassuiのブログ~

旅の話、飯の話、リビドーの話。

テレビを見て泣いたことがありますか?

僕は2回ある。ひとつはイチローオリックス最後の試合。





僕は小学校五年まで神戸で暮らし、阪神大震災を経験した。街は崩れ落ちたり、焼け野原になり、ガレキの山があちこちに積み上げられていた。

しかしそんな状態だった神戸が、今は「復旧」ではなく「復興」の段階まできている。(今、朝のテレビ小説でやってる話だね。ちなみにあれ海城の先輩が結構いい役で出てる…時々見るべし)そんな復興の勢いを象徴したのが、オリックスブルーウェーブの快進撃である。スローガンは「がんばろう神戸」その原動力となったのが鮮烈な活躍をしていたイチローだった。

ある日、仰木監督からオリックスの試合のチケットが小学校で配られ、僕は生まれて初めて生の野球を見にグリーンスタジアムに行った(今はYahoo!BB…味のない名前だなぁ)





独特のDJ風のアナウンサーが「ライトフィルダ〜イチロースズキ!ナンバーフィフティワン!」といい終わらないうちにイチローは初球打ち。

美しいライナーが二遊間を抜き、イチローは1塁上で余裕の笑みを浮かべていた…なんてカッコイイんだ…このヒットは僕の脳裏に鮮明に刻み込まれている。もしイチローと出会っていなければ、僕は野球をやっていないだろうと思う。

その年オリックスはリーグ優勝を飾り、劇的な日本シリーズを制した。街中が歓喜に包まれていた。



そして時は経ち、イチローオリックスを去るというニュースが飛び込んできた。その時僕はもう東京にいたのでグリーンスタジアムに駆け付けることはできなかったが、ケーブルテレビでバッチリ試合を見ていた。

試合後、イチローのセレモニーが行われ、緑の芝の上を歩きながら手を降るイチローを見て、初めて見たヒットや、焼け跡に感動をもたらしてくれた感謝の気持ちが溢れ返り一人涙してしまった。



これが初めてテレビを見て泣いた経験だ。そして今日(もう昨日だ汗)もう一度泣いてしまった





近鉄の消滅の特集で、北川が出ていた。

チーム消滅の話はオリックスのことしか注目していなかったから、近鉄の詳しい話は知らなかった。近鉄で控えから主力に成長した北川は、とても近鉄を愛していたし、子供達に夢を与える面でも球団消滅は避けたかった。

選手会、たくさんのファンが異議を唱えたものの結局球団は消滅。その後の、試合前のミーティングの映像が僕の心に突き刺さった。

「もうこの仲間とプレーできる機会は無いんだ!全力でプレーするぞ!」プロ野球選手が高校球児のような気持ちで試合に望む姿に胸が熱くなり、試合の勝利の映像になるともう涙が出ていた。近鉄ファンでもなんでもないのに、とにかく仲間という言葉に弱い自分に気付かされた気がした。



あ、今思い出したら熱闘甲子園があった…訂正します。2回どころじゃないかも(笑)