新・時の軌跡~yassuiのブログ~

旅の話、飯の話、リビドーの話。

映画「LIFE!」

どうも僕です。

この映画を見たのは二回目だけど、二回目のほうが泣けました。

 

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〜あらすじ〜

「世界を見よう、危険でも立ち向かおう。それが人生の目的だから」というスローガンを掲げる伝統的フォトグラフ雑誌『LIFE』。

ウォルター(ベン・スティラー)は、『LIFE』編集部のネガフィルム管理部門で真面目に働きながらも、地味で平凡な人生を送る冴えない男。

想いを寄せている同僚のシェリル(クリステン・ウィグ)に直接声を掛ける勇気もなく、彼女がパートナー探しのウェブサイトに登録していることを知れば、自身も登録してみるものの、特徴的な体験談のひとつさえも書くことがない。しかしお得意の空想の世界では、時にアクションヒーロー、時に勇敢な冒険者となり、シェリルに対して情熱的な台詞を言うことも出来た。しかし所詮それは、空想の世界の出来事でしかなかった。

ある日出社したウォルターは、突然のライフ社事業再編と、それによるLIFE誌の廃刊を知らされる。同時に、事業再編を担当する新しいボス、テッド(アダム・スコット)がウォルターらの前に現れる。

LIFE誌を代表するフォト・ジャーナリストであり、冒険家のショーン(ショーン・ペン)は、いち早く事業再編による廃刊を知っており、ウォルターへの手紙と、LIFE誌のための最後の撮影フィルム、そしてウォルターのこれまでの仕事ぶりに感謝を込めた、革財布の贈り物を届けていた。

しかしショーンが「自身の最高傑作ゆえに、最終号の表紙に相応しい」と記す「25番目のフィルム」はそこにはなく、撮影フィルムから欠けていた。

テッドによる容赦ないリストラクチャリングが始まる。同時にテッドは、最終号の表紙を飾る予定の、25番目のフィルムの早急な提出をウォルターに求める。

25番目のフィルムの在処はショーンしか知らない、と悟ったウォルターは、映像が写っている残りのフィルムを元に、シェリルの協力も得て、ショーンの所在を推理するが、それはニューヨークから遠く離れた場所、グリーンランドであった。

気がつけばウォルターはオフィスを飛び出し、ショーンを見つけるべく、エア・グリーンランドヌーク行きの飛行機に飛び乗っていた。この瞬間からウォルターの、空想の世界ではない、現実の世界での冒険がはじまる。同時にこの旅は、彼自身の人生の転機、思いがけない人々との出会いの旅となるのであった。

 

よくあるというか、人からシンプルに聞く話として、

「旅をしなよ、人生が変わるから」

というのがある。

往々にしてそんなドリーマーな人生を送れる人間なんて仕事をまともにしていれば少ないし、単純に旅だけして飯を食っている人間といえばライターか冒険家か音楽かヒッピーか。そんな旅オンリーの人生送れるかアホ!

 というのは時間ある、作れる人間への嫉妬であって、やはり旅はいいあと思う映画だった。

 

主人公は最初は都会の冴えない会社員で、旅を通じて成長する・・・というのはありがちな話で、その成長はいい女を見つけるとか、日常を改めて大切にするみたいなざっくりパターンがいわゆる「自分探し」旅 ストーリーに多い。

この旅映画が見せるのは、旅を通じて得た人や自然との出会いが、人生を再認識させる瞬間だった。

 

劇中に登場する世界を飛び回る写真家も、結局は都会の片隅で自分の仕事にプライドをもって淡々と職人気質の仕事をしていた主人公に敬意を持っていたし、彼自身が自分の仕事を

「世界を見る、人を知る、それが人生」

という社是に結びついて意識できていなかったんだろう。

冒険的な旅は彼にとっておそらく、何か新発見をするというより都会にいる自分を客観的に見る機会として貴重なものだったはずだ。

 

人生の一本道はおそらく、自分しか責任の持てない一本道であるが、自分を肯定できない瞬間もある。

旅が人生に与えてくれるエッセンスというのはおそらく、その瞬間での感情的判断以上に、自分の人生の客観的価値観を多様化させてくれることにあるのだろう。

「これは人生の終わり?いやいやたまたま通り雨が降っているくらいだろ」みたいに。

 

世界を見よう。そして感じよう。

 

「すべての旅は自分へとつながっている」はずなんだ。 

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