新・時の軌跡~yassuiのブログ~

旅の話、飯の話、リビドーの話。

もうすぐ4月

地震雲当たってしまったな…東京じゃなかったけど。スマトラでまたマグニチュード8・7とか。しかも断層のズレがどうのこうので5分近く揺れ続けたそうだ。恐ろしい…30秒でさえ不安なのに。

ついこの前の福岡の地震といい、最近どうもおかしい。今日も地味に寒いし。

そのうち天変地異が連発して最終的にはデイアフタートゥモローみたいに地球が凍ってしまうんじゃないだろうか(笑)

さてさて3月終わりということで、あらためて自分の部屋を整理してみたわけだがなかなかはかどらない。特に本。整理しながらついついかじり読みしてしまう。

その中でも今日つい読んでしまったのが斎藤孝さんの本。「声に出して読みたい日本語」で有名。教育、コミュニケーションなどを専攻している人だ。

ちなみに東大法学部卒だが大学院では教育学の博士課程を経ている。在学中に教育の重要性に目覚めたのだろうか。

彼の文章は非常に読みやすい上、格調高い題材を通して話が展開していくのでとても納得できる。

今日読んだのは「理想の国語教科書」と「座右のゲーテ」。

理想の〜は、夏目漱石から小林秀雄森鴎外などの非常に質が高い作家の、なおかつ小学校中学年でもわかる文章をお得に少しずつ紹介してくれる。読書を「教養」として再確認できる本だ。

また座右の〜はいわゆるゲーテの名言本である。

ゲーテはベストセラー作家でありながら詩人であり、脚本家であり、建築家であり、科学者であり、政治家であり、国王の相談相手でもあった。また全ての分野で超一流、同時平行して進めたダヴィンチクラスの天才だ。そんなゲーテの言葉を斎藤さんがわかりやすくかみ砕いて教えてくれる。

例えば「最高を知る」

「趣味というものは、中級品ではなく、もっとも優秀なものに接することによってのみ作られるからなのだ。」

一つがクラシック音楽についてで、中途半端なものを聞いているときはどちらかというと退屈でつまらない。しかし、最高な曲やベストな演奏は素直に気持ちに食い込んでくる。

最高なものを聞けばあとは相対的に見ていけばいい。質の良し悪しでなく単なる好き嫌いを尺度にする最近の潮流にのることは単に自分に壁をつくるだけだ。

「ロックは好きだがクラシックはダメ」「現代作家なら読めるが純文学は苦手」「少年ジャンプは好きだが少年マガジンなんて全然面白くない」などといって自分の興味の牙城を守っても世界は広がらない。

オリンピックならマイナー競技でも選手には輝きがある。頂点はなんでも楽しいのだ。

もうひとつ「癖を尊重せよ」

マンガ家の井上雄彦も癖の魅力を熟知していた。スラムダンクの成功の秘訣「人物に必ず一つ欠点を作る」オールマイティな人間は作らない。流川楓でもテクニックはスーパー級だが体力がない、ディフェンスは得意でないなどの欠点がある。登場人物はみな欠点がり、それが関わりあってドラマになるという。

文学の理解力で相手の癖まで愛せるようになれば、ビジネスを超えて人間関係は広がっていく…(以上要約)

文学だけでなく、漫画や音楽、スポーツなどの逸話にも詳しい斎藤さんの本は読めば読むほど面白い。

結局僕の部屋は片付かないのでした…