私はダリでしょう?
巷で噂のダリ回顧展に、大事な人と一緒に行ってきました。
…親父です。ええ、親父ですとも笑
美術史には明るくないので雄弁に語るのはなんですが、彼はルネサンスで最高に達した表現技法に学ぶとともに、新しい彼独自の表現を探った画家らしいです。
まあなんにせよ、とにかくぶっとんだ絵でした。はじめのほうは正直わけわかんないと思ってた。
途中のダリの言葉に「書き手の私でさえこの絵は理解できない」みたいなことが書いてあったくらい。
ただ、見続けていくうちになぜか興奮した。美術館で興奮したのは初めての経験笑
頭では正直理解できない部分が多いんだけど、見ていると胸の奥が熱くなる感じ。狂気のようなものと同時に情熱も感じたみたい。
特に印象に残ったのは「新人類の誕生を見つめる地政学の子供」っていう絵(画像)と「原罪」っていう絵。
前者は、砂漠に置かれた世界地図のような模様が描かれた卵から人間の腕だけ出ている絵なんだけど、卵の殻を破ろうとしている人間が生々しくて、なぜかワクワクしてしまった。
後者は、はだしの足に履き古した靴が描いてあった。人生を歩む上で靴はどうしてもボロボロになる=存在が背負う罪みたいな感じで、数少ない自分の中で意味づけができた絵だった。
まえひろむが日記に書いてたほど確固たる印象は持たなかったけど、普段冷えてる心が熱くなったことに驚いた。感受性はとうの昔に死んだと思ってたんだけどね。
意外と若かったのか、それとも、ダリが若返らせてくれたのか。
まあオススメです。
でも混んでるので平日行くのがいいかもね。