新・時の軌跡~yassuiのブログ~

旅の話、飯の話、リビドーの話。

廃人関西(まさと編)

8月26日夜九時半、新宿西口に二人の私立文系が降り立った。「廃人のたび」と称されたこのたびのモットーは「自由きまま」。まあ要するにだらしない男二人旅である。第一弾は去年の伊豆熱海、第二弾は鎌倉、江ノ島だった。そして今年、舞台は一気に関西へと飛躍!!

ということでまずヨドバシカメラでPSP「ファイナルファンタジータクティクス」を共同購入。深夜バスでは快適に過ごすはず・・・だった。

しかし実際は、以前日記にも書いたように、最後部席の5人席の真ん中二人分があてがわれるという悲劇が発生。夜通し僕は隣のニイちゃんと、寝相の悪いまさとにもたれかかられる(ちなみにまさとは隣のおっさんにはみだされる)というウホウホな状況のまま夜を明かした。



早朝7時、大阪なんばに到着して、御堂筋線で梅田に移動、梅田から阪急で赴任しているオヤジの寮に向かう。今回の宿は親父の寮の客室なので無☆料だった。

この客室、到着してみると綺麗な八畳間にバス、トイレ、大浴場付きでなかなかフヒィッって感じ。ということで、関西地方に旅行に行きたかったら是非お声かけおww



初日は大阪探索。といっても回り方がよくわからず、結局御堂筋を梅田から天王寺まで歩くことに(全長10キロほどあることをスタート時は知らなかった・・・後日コンビニのお姉さんに「そんなん歩いたん?信じられへん!」と驚かれる。お姉さんに萌えた)した。

梅田。ここはキタと呼ばれ、東京の新宿に似たシステマティックな繁華街といった感じ。駅を降りてもあまり「大阪」らしくはない。ここから御堂筋を南下し始める。ここからしばらくは会社ビルの立ち並ぶビジネス街。すれ違うお姉さんも標準語を話していることが多い。心斎橋を過ぎたあたりから商店街らしさが漂い始め、吉祥寺のような感じになる。そしてコテコテのなんばに到着。ここまでくるといわゆる「ミナミ」。あちこちでたこ焼き売りまくり。食いだおれ人形の前でみんな記念撮影しまくり、かにが足うごかしまくり。

ここまで約八キロ。深夜バスの疲れに炎天下もあいまって、なかば熱中症気味だった僕はまさととともにつけ麺屋「河童本舗」に入る。水を1リットル近く飲む。

ようやく意識がクリアになったものの、まだ動く気がしなかった二人はやたら目につくカラオケ「ジャンボカラオケ」略してジャンカラに入る。この店、新宿の歌広をはるかに超える頻度で大阪に出現する。そしてそのマークは歌広のあの、笑顔にマイクを持ったマークと同じだが、まったく別の会社だそうだ。どっちがどっちをインスパイアしたのかはわからないが、まあとりあえず歌う。



歌った二人は通天閣を見にさらに2キロ弱南下。新世界と呼ばれる地域に入る。ここはいわば下町のような場所で、大衆文化のるつぼ。昼間から立ち飲み屋は満員で、ポルノ映画館の裏ではおっさんが座り込んでなにやら話しこんでいる、そんな街。

一方で打ち捨てられたかのように廃業になったとおぼしきテーマパークがまるでゴーストタウンのように存在しており、京都、奈良と違い歴史的背景を持たない大阪は、近畿地方において観光産業で苦戦するのかなと思った。まあ、USJとかでがんばってるのかもしれんけど。

夜は梅田に戻り、オヤジと3人で立ち飲みの串カツ屋で乾杯した。串カツは大きい容器にはいったソースをつけて食べるのだが、二度漬け禁止というルールがある。一度つけたらそのまま口に運ぶのが暗黙の了解。キャベツもうまかった。

後はオヤジの話を黙々と聞きながらのみ、宿に帰って爆睡した。



まとめてみると、大阪は巨大な繁華街であるが東京のバカでかさ、充実ぶりにはやはり及ばない部分がある。

だからこそ大阪には東京に負けるかという負けん気魂があり、阪神が巨人に勝てばそれこそ道頓堀に飛び込むくらいに盛り上がるったりするのだろう。

エスカレーターの乗り方に戸惑った初日は、このように幕を下ろした。



二日目。

旅の当初の目的は、「高野山に行く」

だったのだが怠惰な廃人にとってはあまりに遠く感じられ、突如目的地を神戸に変更。僕にとっては懐かしい場所だが、須磨はまた九月に巡るとして、とりあえず観光地を巡ることに。

神戸はとにかく坂が多い。海と山に囲まれた街とはよくいったもので、実際20分も坂を下れば山から海へたどり着くことができる。だがそれだけに傾斜はなかなか急である。

三宮に降り立った♂二匹は、とりあえずその坂を上って異人館めぐり。

風見鶏の館とか、なんだかとっても懐かしかった。

異国情緒が溢れんばかりに漂う町並みを抜けて、うろこの館までやってくる。

入館料が高いので、入り口で惑う♂二匹を、観光ガイドと思しきおばちゃんがひきとめる!!

「ちょっと、学生の貧乏旅行なら入館料負けてあげるから見ていきなよ!!」

おばちゃんアザース!!3000円くらいの入場料を1000円に負けてくれたのでうろこの家、外国人クラブ、山手八番館と巡る。

中はいかにも洋風のお屋敷といった感じで、アンティークな家具や小物でいっぱい。廃れた心がなんだか浪漫チックになってしまた。

でも実際



女の子ときたほうがよかたかもねwww





異人館を出ると、山コースから海コースに。トアロードを南下し続けて旧居留地を抜け、一気にメリケンパークに。

ここには港町神戸を象徴するポートタワー、海洋博物館のコンビがあり、この風景をTVニュースなどで10年間東京から見続けてきた僕はしみじみとしたお

ちなみにここには、震災で倒壊した部分を残した、メモリアルパークもあり、震災の爪あとを思い出した。





そして、ブラブラしていると、神戸港一周的な遊覧船が出ていたので乗船。

優雅なのかなと思いきや、川崎重工三菱重工の造船ドックや、海自の最新鋭潜水艦を見ることになるという、かなりリアルな観光に。貿易の輸送船だけあって、船がとにかくでかい。そして当然ながら、船を作るドックもハンパなくでかい。

普段イメージの湧かない、重工業の重みを肌で感じてしまった。

船上から、神戸の美しい風景に加え与野の汚い廃人まさと





陸に上がると、バスに乗って坂を登り、新神戸駅に。

滝マニアの与野リアンは、布引の滝を見たかったらしく、滝につながる道を30分ほど探し続ける。今まで奴の滝好きに付き合ってちょろちょろとした滝しか見た覚えがなかった僕は正直うんざりしていたが、乗りかかった船と思い付き合う。

ようやく見つけた道を20分ほど登って、布引の滝に。



なかなかのもんですた。



山に海にとどっぷり汗をかいた男たちは新神戸から電車でさらに山奥に向かう。目的地は有馬温泉。太閤殿下が愛した名湯である。有馬温泉は赤銅色のどろどろとした炭酸泉が特徴で、それを楽しみにしていざ風呂に向かったのだが・・・

「第二、第四火曜日のみ休み」

モロ第四火曜日でした

しかたなかったので普通の透明な温泉に入ってきた。ちなみにここも炭酸泉だったので、肌がシュワシュワして気持ちよかった。

でも次回はどろどろした本格的な有馬の湯につかりたいと思いつつ、二人は宝塚経由で宿へと帰り、わざわざ関西に来ているのにバーミヤンでジャンクな中華を大量に食べ、宿でPSPをやりながら眠りについたのだった・・・