つづくまさと旅
三日目。
正直疲れがたまっていた二人は、朝から降っていた雨もあり、もはや高野山に行く気概を失っていた。
ということでまほろばの古都、奈良にGO。
まずは定番コース、興福寺、東大寺。興福寺では阿修羅像に浮気し、東大寺では鹿と戯れる。
鹿にも様々な表情がある。多くは観光客に鹿せんべいをねだる鹿ばかりだが、大仏殿の奥の二月堂に向かうと、こちらに興味を示しついてくるのに結構距離を置きたがったり視線をそらすツンデレな鹿。まとわりつくハチをシッポで追い払おうとする子鹿。メスのお尻の匂いをかごうとするもいつも逃げられてしまう、堂々とした角を生やしたオス鹿←こいつには同情せずにいられなかった
最後はまさとが鹿せんべいを買い、ハーメルンの如く鹿の行進を作っていた。
三月堂の仏群もちぇっく。天平時代の像がこれだけふんだんにところせましと置いてあるところはそうそうない。中央の観音像はもちろん美しいのだけど、僕が惹かれたのは帝釈天など、力強さを体現した像。静かな木のお堂で、じっと向き合っていると本当に動き出すような気がするし、ふと視線を感じて横を見ると遠くで目があったりする。魅力的な空間だった。
ついでに、多聞天に踏まれた鬼の表情も面白かった。
あれだけ激しく踏みつけられてるのになんだか気持ちよさそうだったから。もう1000年以上踏まれている、M男の大先輩に見えてなんだか親近感が湧いたwww
この時点で時間をだいぶ使ったので、薬師寺、唐招提寺コースは省略で、明日香村探索コースに切り替えた。石舞台とか、古代遺跡のめじろ押しな明日香村はレンタサイクルがあったのでレンタルするも、返却時間が残り少ないことが判明。それでも強引にレンタル。片道30分とおっちゃんに言われた石舞台への坂道を20分でのぼりきる。
それにしてもこのサイクリング、ノリノリであった。あちこちに古墳みたいな塚があって、森があって。空が広くて原野があって。そんな風景をサイクリングするのが、史跡めぐり以上に楽しかった。
途中に「マラ石」があった。男として立ち止まらないわけには行かないので、チェック。
そんなこんなで浮かれていたら、森の中の湿った下り坂でハデに転倒
「アッー!!」
異変に気づき振り返ったまさとも転倒
「アッー!!」
痛かったけど、幸いケガもなく、むしろ楽しいホモい出、じゃねえや思い出になったお
そして道に迷いながら高松塚古墳に
そうだ
壁画は保存工事中でした
ニュースとかでやってる有名な話なのに何をやってたんでしょうぼくら
泥のように眠ったまま近鉄に乗り大阪に戻ると、ノリノリのオヤジからメールがあり、結局3晩オヤジと飲むことにwww
まあおごってもらったこてこてお好み焼きはうまかったのでよしとしよう。
そして寮に帰り、就職の話などを垂れるオヤジから二人は訓示を受けた
「DX東寺に行け」