新・時の軌跡~yassuiのブログ~

旅の話、飯の話、リビドーの話。

カップウォーマー



うちのバイト先のカフェには(というかどこでもそうだろうけど)カップウォーマーという電熱機能のついた熱い棚にコーヒーカップが入っている。

冷えたカップに入ったコーヒーは冷めておいしくなくなってしまう。できるだけ温かい、おいしいコーヒーを飲んで欲しいという店の気持ちの現れでもある(当然といえば当然だけど)



Lサイズのカップはかなり大きく、別の棚に入っているので冷えている。そのため紅茶を作るためのお湯でカップを温め、捨ててからコーヒーを入れるので若干時間がかかる。

バイトをはじめてすぐのころ



「早くしろよ」



とオッサンに急かされたときは正直「たかが1分弱待てないのか、クソオヤジ」

と心の中でカチンときたものだが、サービス業に従事する者は製品だけでなく、スピーディに動くことにより時間も販売しているのだ、という誰かの言葉が脳裏に浮かんで自省した。



とにもかくにも世の中、思いやり、気遣いが必要なのである



今日、行列のできたラーメン屋に友人と入った。

大きい、ハキハキとした声でコミュニケーションを取り、一気に10食近くのラーメンを手際よく作っていく様子は、一つのチームとして理想的だった。

店員はもちろん客にも明るい大きな声で挨拶し、狭い厨房をすれ違うときは必ず声をかけ、客席係の店員がラーメンの器を移動すれば、作った店員は軽い感謝の言葉を忘れない。



おそらく一社会人、プロとして当たり前のことをやっているのだろうが、当たり前のことを当たり前にできない自分を始めとする多くの学生を思うと、彼らの姿は非常に輝いてみえた。





せめてカップウォーマーのような、他人への気遣いのための装置を体内に具備しておけるようになりたいものである







ちなみにカップもただ単に温めればよいというわけでもないようだ。

たとえばお茶の葉はとても繊細で、リーフの種類だけそれに適した数値と作法がある。



紅茶の葉の開く温度は95℃以上。それ以下の温度では本来の美しい色や香りが生まれない。



一方日本の緑茶の適温は80℃。厚手の常温の湯呑みに熱が適度に奪われる程度がちょうどいいということらしい。

まあ、これはローゼンメイデンの真紅さん情報ですが





それぞれの相手を思いやる時も、それくらいの繊細さが持てるように、体内に優しいカップウォーマーを設置したいですな(←恥ずかしいセリフ禁止