新・時の軌跡~yassuiのブログ~

旅の話、飯の話、リビドーの話。

村上春樹のこと

どうも僕の日記を愛読(?)して下さってるK君が僕と同じく村上春樹が好きなお人らしく、よく学校で講評をいただく(笑)時々コメントもしてくれるし。文体が似てきたことまでこの前指摘されたし。嬉しい限り。









ということで今日は村上春樹について語りたい。



村上春樹…1949年京都府生まれ。早稲田大学文学部卒。79年、「風の歌を聴け」でデビュー、その後、「羊を巡る冒険」←(デビュー作から、ダンス・ダンス・ダンスまでは続編形式。だった気がする)「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」「ねじまき鳥クロニクル」「ノルウェイの森」←(今大ブレイクの世界の中心で愛をさけぶがバカ売れするまでは恋愛小説ナンバー1でした。ちなみに2学期後半の倫理課題図書笑)「アンダーグラウンド」「海辺のカフカ」などが有名。



新潮文庫のカバーには紹介されている。





なぜ村上春樹はおもしろいんだろう?

その理由のひとつに主人公のテーマの一貫性があると思う。

村上春樹の小説に出てくるほとんどの「僕」はハングリー精神があるとか、熱血漢であるわけではない。そしてごく当たり前の生活をしている。

職業はたいてい自由業(ものかきとか、あるときは計算士笑)あと音楽や料理、洋服などに詳しく、詳しい表現、比喩がなされている。あと必ず女の子にモテる。いつの間にかセックスをしている。好きなスポーツは水泳。チームプレーは嫌い。





そして何より際立つのが、存在感が希薄ということだ(ある作品では、あなたがいなくなって困る人間は誰もいない、と宣告されることも笑)確かに、「僕」には極端に欠乏しているものは無い。よって彼の生活はあまりに彼の中で完結し過ぎていて、友人の中で、誰かが必要になる!というケースは少ない。

彼の交友関係はだいたいの作品において非常に狭い。仕事で関わざるをえない人物、一人か二人の少ない親友。男性はだいたいこの程度。

しかし彼と女性(彼女、ガールフレンド、奥さんなど)の登場人物に関しては不思議な糸で結ばれたような関係が見られる。情熱的に相手を求める関係ではないが、「ひとりぼっちがせつない夜 星を探してる〜 明日君がいなきゃ困る…」(スピッツ スタートゲイザーより。あ、村上春樹の恋愛観はスピッツに繋がるかもしれない)っていうよう感じ(表現力が乏しい…ごめんなさい)





あと猫。「僕」は猫を飼っている場合が多く、猫は作品によってはキーワードとなる重要な存在。猫の自由気ままなところ、群れないところ、官能的な動きなどところどころが彼と猫を結び付ける。







以上のようなキャラクター、ストーリーの構成、そして豊かな表現力(村上春樹の表現力は本当にすごいと思う。映画、音楽などからの比喩や、日常生活のなにげない風景。これらが非常に客観的でスマートに描かれていると思う。

THE BEATLESを聞くことにしても、ちょっとした散歩をするにしても、セックスするにしてもとても洗練された行動に見える。フェラチオとかがお洒落なことに思えてくる(笑)

やはり豊かな語彙、知識と持って生まれた文章力が成せる業なんだろうね。すげ〜な〜)が村上作品が多くの人を引き付けている理由だと思う。

好きなもののことはたくさん書けるもんだな〜

びっくりだよ、羊男君