新・時の軌跡~yassuiのブログ~

旅の話、飯の話、リビドーの話。

信念

「お父さんには銀行家としての理念がない!私利私欲のままに動いているだけじゃないですか」華麗なる一族・万俵鉄平

「水は柔軟に形を変える。高いところから低いところに流れよう。しかしときに水は氾濫し民に危害を加える。今の父上は甲斐の国にとって水害も同じ。私は甲斐のために、父上に謀反いたす」風林火山武田晴信

「私腹を肥やしているのは家老の堀であって、外国からの脅威に我が国がさらされている今、奴こそが裁かれなくてはなるまい!」隠し剣鬼の爪・狭間弥市郎

「おのれ、このアナベル・ガトーは3年待ったのだ!貴様たちのような分別のない者どもに、我々の理想を邪魔されてたまるか!君も将校だろう!ただの兵でないのなら、大局的にものを見ろ!」0083スターダストメモリーアナベル・ガトー



これらのセリフは、まあ弱冠作品中での某人物の意見を要約したようなものであり、実際に言ったような言ってないような程度のものなので、あしからず。





なんですか、最近リーダーを語る場面の多い作品をやたらと目にするもので、そこで強調されるのが「信念」という言葉だなあ、とよく思う。器の大きさとか云々よりもやはりその人自身がいかに自分の信念通りの行動をできているかどうかで、人徳、人望というものは高まってくるような気がする今日このごろ。これからの人生を戦っていく上で、信念に基づいた選択をすばやく下せる人間になりたいね。怠惰な僕だけども。

やっぱり上の人間が私腹を肥やすのに夢中になってると、必ずどこかで足もとを救われて滅びるんだね。それとも逆に、こういう作品が多いということは、現実では倫理的になってない上の人間が生き延びるということだろうか。

まあどちらもありそうだな実際。企業の不祥事系のニュースが流れたりしてもこういうこと考えちゃうよね。まあ理想と現実ってのは永遠の二極対立だけど、現実とのバランスを上手くとりつつも、理想は決して捨ててはいけないんだと、思う。



話は変わるけど、華麗なる一族で万俵家の不和の原因になってるのって、さかのぼればおじいさまが自分の息子の妻に手を出したことから始まってるわけなんだよね。作品中おじいさまは非常に器が大きく、フロンティア精神に富んだ人間であり、阪神銀行の基礎を作るとともに、最新技術開発に強い阪神特殊製鋼を設立したっていうことになってるけど、スケベ方面でも弱冠いろいろ開拓しすぎたのではないかと。なんか料亭の女将さんも愛人だったっぽいし。

ふさわしきタイトルは「万俵家おじいさまの呪い」ではないかと。

でもまあ「英雄色を好む」とも言うからやっぱり全身から強力なエネルギーを発している人間ほどやっぱりエロいのではないのかなあと、下らないことも考えてしまったりするのだ。

でもまあドラマ的には「あるべきリーダー像」が描けてるし、これからどうやって「あるべき家族の形」にもっていくのかが楽しみでもある。